原発事故後、持続再生可能エネルギーという言葉が多く聞かれるようになった。
電力不足時代の到来????
電気に頼ってきた人間の生活様式。
人間から見た持続再生可能エネルギーは風力、水力、太陽光、波力、地熱、バイオマス・・・などであるが、
これらのエネルギーは飽くまでも人間から見たエネルギーである。

植物から見た持続再生可能エネルギー!
これがこの講座のテーマである。
植物が生きるためにも・・・当然同じ生き物だからエネルギーが必要である(肥料ではない)。
植物には人間のような知恵はないから、自然にない原発のようなものを創ることは出来ない。
飽くまでも自然にあるものを利用してエネルギーをえなければならない。
太陽光。
炭酸ガス。
水。(水素、酸素)
枯れ葉のリグニン、セルロース・・・。
植物死骸のリグニン、セルロース・・・。

地球上の全ての植物は上記の持続再生可能エネルギーをエネルギーにして生きている。
つまり「炭素」「炭水化物」の循環で得られるエネルギーである。
光合成で作られる枯れ葉、植物死骸。
これらは別な言い方をすれば、太陽光のエネルギーを凝縮したエネルギーの塊である。
だから落ち葉が燃え、薪が燃え薪ストーブが出来る。
これを激しい燃焼と呼ぶ。

この燃えるのにはもう一つ「静かな燃焼」がある。
微生物がじょじょにリグニン、セルロースを分解するもの。
どちらの燃焼でも最後は空中に炭酸ガスとなって放出される。
この炭酸ガスを植物は吸収して光合成を行なう。
つまり・・・再生可能炭素・・・・エネルギー循環である。
植物の中で最も進化したラン科植物は、微生物の一種のラン菌(材木腐朽菌)が、
リグニン、セルロース、ペクチンを分解する過程で糖、糖質を生産するが、
この糖、糖質をラン菌と共生するという狡猾な方法でエネルギーにする。
これまで、このような生態をもつ植物は、
菌根植物、腐生植物・・・という特殊に進化した植物に見られるものと見られてきた。
葉緑素のある植物は、光合成で充分エネルギーを賄えるというのが・・・近代科学の結論であった。
現実に、水耕栽培でも植物は生育するからである。
枯れ葉、植物死骸がない用土で・・・鉢栽培しても育つからである。
ラン栽培では、有機物の用土・・・水ゴケ、バーク、ヘゴなどを用いた栽培では、
植物組織を分解・・・朽ちらす材木腐朽菌、ラン菌などは、用土を早く劣化させるというので、
削除、邪魔者扱いにされてきた。
つまり、こういう菌が繁殖しづらい素材を用いてきた。
岩石系、セラミック系の用土まで使われてきた。
当然、このような素材には炭素はないから、再生可能エネルギーはない。
光合成のみで生きなければならない状態になる。

ここで問題になるのが、自生地では何百年も同じ場所で生き続けて来たということである。
なぜ生き続けることが可能なのか???
水耕栽培、植物工場、鉢栽培と、自生地における植物の根本の違いは、
「持続可能」「再生可能」なのかということである。
水耕栽培、鉢栽培には自然界の枯れ葉、植物死骸の循環ないから、
「持続」はない。
鉢栽培では、数年に一度必ず・・・人為的に新しい用土で植え替えなければならない!
水耕栽培で、菌根植物を・・・自生地のように持続した生存はさせることは出来ない。
この「持続」が多年草栽培では最も重要なことである。
樹木も・・・ラン科植物も多年草である。

これまでのラン栽培には「持続再生可能エネルギー」のことがなかった。
だから・・水ゴケ、バーク、軽石・・・・などで栽培してきた。
ラン菌による炭素循環という・・・・記述が、どんなランの本を見てもない。
前記の用土で植えた場合のランというのは、
ランが生きるために必要なエネルギーは全て光合成で作る炭水化物に頼らなければならない。
枯れ葉、ラン菌のいない鉢、人間が新しい用土で植え替えない限り、
持続した生存は出来ない。

SUGOI-ne栽培。
世界で初めて自生地のように持続生存を可能にした栽培である。
この栽培法は・・・・飽くまでも「持続」に焦点を置いた栽培法である。
ところが、近年の園芸は、ランに限らず大消費栽培である。
消費というのは・・・文字通り・・・植物を枯らすことである。
「持続」とは対極の植物栽培である。
枯れてもらわないと「商売」にならない。「経営」ができない。
そういう植物ビジネスが・・・正論のようになっている。
植物の立場からすれば・・とんでもないことであろう。
多年草の植物なら、一年でも永く生きたいではないか!

 注意

SUGOI-ne栽培で、
一年目は素晴らしい生育をするが、3年目になると作落ちする・・・という業者いる。
だから使わない!!
こういう業者は、持続再生可能エネルギーを考えないでSUGOI-neを使用したもの。
現在のランで商売している業者に、未だに、こんなことを言う人がいる。
こういう人が・・・初心者にラン栽培を教えている????
これでは・・・今後もラン栽培の進歩はない。
200年同じ栽培法・・・・ランが菌根であることを削除した・・・・栽培。
ランの進化を全然考えない・・・・これまでの栽培法を今後も続けるのか・・・・。

ランは菌根植物である。
この根本から考察すれば、ラン作るものは・・・・キノコ(材木腐朽菌)を勉強しなければならないのである。
ところが、ランの本に・・・キノコの勉強など一行もかかれていない!
肥料のこと、ウイルスのことは詳しく書かれたものが多いが・・・・
宇井清太はメリクロンを研究していとき・・・キノコ、胞子の培養を研究した。
こういう研究があるからSUGOI-neを開発することが出来た。
キノコ・・・シイタケ、ナメコ、マイタケ、ヒラタケの原木培養した者であれば、
原木から3,4年でキノコが発生しなくなるのは常識である。
つまり、原木のエネルギーを使い果たしたために、キノコが出なくなる!
原木のセルロース、リグニンを菌糸が分解完了した・・・・これを朽ちるという!
原木の「老朽化」である。
これと同じようにSUGOI-neも老朽化する。
ラン株にラン菌が供給する糖、糖質がなくなったから・・・・ランが元気がなくなったのである!
光合成の澱粉のみではエネルギー不足になる。これが作落ちの原因。
自生地ではエネルギー源の枯れ葉が毎年生産される。
だからランは何百年もいき続ける事が出来る。
自生地では誰も植え替えなどしない!
SUGOI-neが燃え尽きて土になった状態・・・
この状態が水ゴケ、バーク、軽石植えの状態である。
もともと、それらの用土には糖、糖質が含んでいないから、
株分けしたときの作落ちが激しいのである。
肥料では元気になれない。
窒素というのは、生育を促進するだけである。
SUGOI-neで植えると・・・・・新しい原木に多くのキノコが発生するように、
ランの生育は抜群になり、キノコがポコポコ発生するように新芽が多くでる。
W芽が無造作に発生する。
問題は・・・このW芽である。
1本が3年後に8本に増殖する計算になる!
これだけ増殖すれば・・・・現在日本にある株で充分である。
何も、普通の原種を輸入などしなくとも・・・原種株の日本国内での地産地消が可能である!
SUGOI-neというのは、こういうエネルギーを持っている用土である。
SUGOI-ne栽培が普及すれば・・・ランの輸入業というのは大きな影響を受ける。
現在のランの業者というのは、ランが枯れる・・・消費されるから成立しているともいえる。
園芸種のコチョウランのようなランは、牛肉のための牛と同じで、
消費されることを前提に生産しているから問題はないのであるが、
ランの原種というのは、人間のために生産された家畜、園芸種とは意味が異なる。
山堀の原種の消費というのは、即、自然破壊につながるからである。
つまり、原種は・・・採集するのは誰でも出来て商売出来るが、
自生地を誰も再生できない・・・。
18世紀から今日まで・・・無数のプラントハンターがランに関ったが、
自生地を再生したという話を聞いたこともないし・・・・
再生する技術も聞いたことがない。
こういうことを宇井清太が堂々と書いたり、論じたりするから、
SUGOI-neに相当多くの抵抗が出てくる。
これは原発事故が起きたとき、世界に優れた日本のロボットが・・・
ダンスしたり、バイオリンを弾いたりするロボットが作れるのに・・・
原発事故現場で使えるロボットが一つもなかった状況と非常に似ている。
ラン界が全員・・・これまでと同じ水ゴケ、バーク、軽石・・・・で栽培していれば良いのか???
これでは、破壊した自生地を絶対に再生できない!
SUGOI-neというのは、こういう問題意識で開発された用土である。
高い高邁な理念が秘められている用土である。



SUGOI-neはラン菌の分解で燃える!
したがってSUGOI-neはペレットストーブの燃料にもなる。
燃えるという炭素、炭水化物のリグニン、セルロースで出来ているからである。
枯れ葉の組織が脆弱で1年持たないから「樹皮」を使ってペレットにした。
この樹皮には、植物のほとんどの成分、ホルモン、オーキシンまで含有しているからハイテク用土。
このようなハイテク用土は世界に例を見ないものである。
この豊な養分はラン菌の大繁殖の養分にエネルギーになる。
これがランに供給されるから・・・SUGOI-neとなる。
だから・・・1年でほとんど燃え尽きる!
このエネルギーで素晴らしい生育になる!
ここまで書けば・・・素晴らしい生育を持続させる方法が・・・お解りになるはずである。
燃え尽きる前に新しい炭素源・・・枯れ落ち葉の代わりに新しいSUGOI-neを補充すれば、
エネルギーは持続して2年目も・・・・10年目も素晴らしい生育をする。
ストーブでも燃料が切れる前に補充するではないか????
車でもガソリンを補充するではないか?????
こういう自然の法則が、水ゴケ栽培、バーク栽培、軽石栽培では考えられもしなかった!
なぜなら、それらの用土は・・ただの「詰め物」だからである。
それに水と肥料を与えて育てる。
これでは菌根植物であるランを礫耕栽培、水耕栽培しているのと同じ。
これでは、自生地のような持続再生可能ラン栽培など出来ない。
ランは作れば作るほど難しくなる・・・という意味はここにある。
何年作って・・・ラン栽培を完成できない。
鉢の中に自生地の生態系を構築できないどころか、
温室が老朽化すると、ナンプ病などが多発するようになる。
ラン菌どころか・・・病害菌が勝ち組みの生態系が温室、栽培棚に構築されることになる。
肥料というのは、ランに効くと同時に病害菌にも効く!
つまり、これまでのラン栽培、植物栽培では、用土がエネルギー源であることを削除してきた。
用土が燃えることを削除してきた。
自然の持続再生エネルギー源が、植物の枯れ葉、死骸のセルロース、リグニンであることを、
見事に削除してきた・・・・。
菌根植物であるラン科植物においても、用土から炭素循環、ラン菌を削除してきた。
こういう栽培が・・・あたかも本当の間違いないラン栽培であるように本に書かれてきた。
こういうことで前記のような・・・SUGOI-neは3年目に作落ちするようなことを言うものが出てくる。

SUGOI-ne栽培は、毎年新しいSUGOI-neを補充すること。
一回り大きい鉢に上げて、隙間に新しいSUGOI-neを補充する。
鉢上げしない場合は、鉢の表面に枯れ落ち葉が地面に舞い落ちるように、
表面にポロポロ撒く。
ラン菌は・・・これを新しい落ち葉と認識し分解し、糖、糖質をランに供給する。
これが持続可能なラン栽培である。
これを10年、20年継続すれば、自生地に見られるような大株作りが可能になる!
株分けしても作落ちしないようになる!

ラン栽培と原発は何の関係内容に見えるが、
本当はエネルギーということに焦点を当てれば、温室効果ガス排出関連で関係していた。
直接的には「計画停電」。
暖房しないと栽培できないランでは、一晩で死ぬ。
自家発電装置が必要になった。
こういうことと同じことが、山から掘られた株では起こる。
枯れ葉のない用土での栽培は、停電して食べ物もない状態と同じである。
だから、ちょっとした多湿でも根腐れが起こる!
自生地ではものすごい集中豪雨でも・・・・超多湿でも根腐れは起こらない。
タイの洪水をもたらしたヒマラヤ南山麓にはものすごい雨が降った。
ここはランの宝庫である。
多くの枯れ葉と雨があるから・・・・ランの宝庫なのである。
水ゴケの自生地は、ランの宝庫ではない!
この水ゴケは、ランから見ればとんでもないもの。
持続再生可能なエネルギーは水ゴケにないからである。
人間は、ラン栽培に困ったあげく、保水性、排水性、PH、2,3年耐久性があるから使用しているに過ぎない。
最も大きな欠点は水ゴケにエネルギーが保存されていないということである。
持続再生可能エネルギーのない水ゴケ、バーク、軽石・・・などを使用する限り、
栽培の進歩は今後も見ることはないであろう。
現在より隆盛することはないであろう。

なぜなら、持続することがあまりに難しいからである。
一部の人で、限られた鉢でなら持続可能かも知れないが・・・・・
ほとんどの人にとっては「消費者」で終ってしまうからである。
消費者にならないためには、更に素晴らしい園芸家になるためなら・・・・
SUGOI-ne栽培の理論を・・・・・持続再生可能エネルギーを勉強することである。
これは、自然の法則を勉強することでもある。


園芸を楽しむのに・・・・エネルギーの勉強など不要と想うかもしれない。
それはお遊びだから・・・問題意識など必要ないかもしれない。
でも・・・・
プロなら原油の高騰、為替の動向はモロに経営に重なる。
そういうことで宇井清太は・・・再生可能エネルギー暖房機の開発に心血を傾注した!
ランが生きるにもエネルギー。
蘭園を持続させるにもエネルギー。
宇井清太の頭の中ではオーバーラップしている。
そういう問題意識の中からSUGOI-neは生まれた。


SUGOI-neが風呂敷を広げているのではない・・・・。

蘭界にも原子力村と同じようなものがあるようであるが、
水ゴケ栽培を一つ一つ検証してみる必要があろう。
プライド、権威にこだわっている場合ではなかろう。
消費するランで・・・これからも良いのかどうか?







植物自生地における持続再生可能エネルギー

    地球上のほとんどの植物は・・・このエネルギーでいき続けて来た
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